千葉市が自転車保険加入義務化へ
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自転車保険
千葉市が、2021年4月より自転車保険の加入を義務付ける方針を固めました。
現在、千葉市では「千葉市自転車を活用したまちづくり条例」により、自転車保険の加入を「努力義務」としています。
この条例を改定して、自転車保険の加入を義務化とすることで更なる自転車保険の加入を促進する狙いがあるようです。
千葉市の自転車保険加入率は61%にとどまる
市が今年の6月に行ったアンケートによると、自転車保険の加入率は61%とのことです。
au損保が今年2月に発表した自転車保険加入状況の実態調査結果によると、千葉県での自転車保険加入率は52%とのことですので、千葉市の加入率は県内では高いほうであることがうかがえます。
ただ、自転車には自賠責保険がないため、任意の自転車保険に加入していない場合は無補償です。
4割近くが無補償であると考えると、61%の加入率でも決して高くはないですね。
自転車利用者は増加傾向
さて、新型コロナウイルスの蔓延をきっかけに、感染リスクを避けるために通勤や通学に自転車を利用する方は増えています。
千葉市内も例外ではないでしょう。
自転車利用者が増加すると、自転車事故の発生頻度も高くなることが予想できます。
自転車の事故であっても、被害者に対して高額な賠償を命じられることもあるので(過去には約9500万円の賠償命令が下った事例もあります)、自転車保険には加入して備えて欲しいですね。
県だけでなく日本全体での取り組みを
今回の自転車保険の加入義務化は千葉市のみですが、千葉県全体で加入義務化が進むといいですね。
既に近隣の東京都・神奈川県・埼玉県では加入義務化の条例が制定されていますので、千葉県もぜひ加入義務化の条例制定に向けて動くことを祈ります。
また、どの自治体の条例でもそうですが、自転車保険の加入義務化を制定しても、未加入者に対して罰則規定を設けられていません。
自転車保険の加入義務化を定めることにより、ある程度までは加入率を上げることはできますが、やはり罰則規定が無いと加入率をさらに上げていくことは厳しいと思います。
自動車の自賠責保険のように、ステッカー等で保険加入していることが一目瞭然で分かるようにし、保険に未加入の人を取り締まり出来るような仕組みができれば、加入率がもっと上がるでしょう。
こういった仕組みづくりを、自治体任せにせずに国が動いて欲しいですね。
(以下はニュース記事からの抜粋です)
千葉市が自転車保険加入を義務化へ 千葉県内初、来年4月から
千葉市は自転車事故に備え、自転車利用者に自転車損害賠償保険への加入を来年4月から義務づける方針を決めた。これまで加入を努力義務としてきた「市自転車を活用したまちづくり条例」を改正する。
罰則規定は設けない。
保険加入を義務化する条例は千葉県内で初めて。
来月3日からの市民意見募集を経て、定例市議会に提出する予定。
条例改正案は8月3日~9月2日に市民意見の募集を実施。11月の定例市議会に提出し、来年4月の施行を目指す。
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