生命保険選びに保険会社を重要視しなければならない理由
昨今、日本国内の生命保険会社における海外でのM&A(合併・買収)が盛んに行われており新聞などの記事に多く掲載されているのを目にします。日本国内での生命保険市場の規模が縮小している事にも鑑み、国内生命保険会社が相次いで海外への事業拡大に踏み切った模様です。
中高齢者を中心にまだまだ根強い国内生命保険ブランドですが、これからの生命保険選びには保険会社をより重視していく事が求められると考えます。例えば、現在日本生命の売上高の99%は日本国内で占められている様ですが、これが海外で事業拡大する事で売上高が大きく上昇する可能性があります。一方で海外事業に失敗した場合は海外から撤退する事になります。
保険会社が利益を上げる事によって株主は配当金の支払いや株主優待などの直接的な恩恵を受けられます。保険契約者は加入している保険について不払いになるといったデメリットが低くなりますが、直接的な恩恵を受けられる訳ではありません。また、海外事業へ失敗する事はその穴埋めが保険契約者へ転嫁される可能性が極めて高くなります。
生命保険選びは保険会社のブランド名や支払保険料の安さについ目がいってしまいがちですが、このような事を踏まえると事業の方向性などについても考慮していかなくては安心な保険選びは出来ないと感じます。ここまで、より深く調べる事は一般の人には困難ではあるもののファイナンシャルプランナーなどの専門家へ保険選びの相談の1つとしてあらかじめリサーチしてもらうのも一策だと思います。
日生、豪生保を買収=海外初、2千億円で
日本生命保険は28日、オーストラリアの大手銀行ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)の生命保険子会社を買収すると発表した。買収額は24億豪ドル(約2040億円)。人口減少で国内市場の先細りが避けられない中、成長を期待できる海外事業を強化し収益拡大を図る。日生による海外生保の買収は初めて。
日生がNABの生保子会社に来年後半に8割出資。NABも2割の出資を続ける。豪州では銀行窓口での保険販売が多く、引き続きNABの販路を活用する。豪州は所得水準が高く、人口も増えており、販売拡大を目指す。
PC用
関連記事
-
-
ライフネット生命は本当に生保業界の革命者になれるのか
ライフネット生命保険の業績が芳しくない。 新規契約の毎月獲得数が下落しており、中期計画の目標と
-
-
生命保険における告知義務違反の意外?なルール
生命保険の申し込みをする時に告知書や意向確認書といった書類の記入を求められます。 告知書とは、過去
-
-
日本生命が中小企業退職金共済制度を悪用
生命保険大手の日本生命の地方の営業部に勤めていた元部長と職員が、中小企業の従業員を対象にした国の退職
-
-
ライフネット生命とKDDIが業務提携。auユーザーに生命保険や医療保険を販売。
ネット系の生命保険の契約は伸び悩んでいる現状です。 自分で選べて、いつでも契約手続きができ、保険料も
-
-
高齢者契約の状況確認の課題
昨今、保険契約者における保険金請求のし忘れや確実な保険金の支払いを目的として国内生命保険会社の注意喚
- PREV
- 「モラル」が問われる療養費問題
- NEXT
- 腰痛は海外旅行保険に入れるか?支払いは受けれるか?