FPがアドバイス!家や土地を購入する際に知っておくべき3つの留意点
公開日:
:
最終更新日:2017/03/11
住宅・住宅ローン
あこがれのマイホームをいつか購入したいと考えている人は、世の中に数多くいらっしゃると思います。
筆者もいつか自宅兼事務所を建築したいと考えているFP(ファイナンシャルプランナー)ですが、お客様の住宅購入相談に応じますと、お客様自身も情報収集をしすぎてしまって何が何だかわけがわからなくなっている方も数多いように感じています。
インターネットですぐに情報が収集できる世の中ではあるものの、必ずしも正しい情報だけが飛び交っているわけではありませんので、自分自身でその情報が正しいか否かを判断しなければなりません。また、正しいであろう書籍においても著者によって考え方が分かれるところも多々見受けられるのが現状です。
きっと内容がわからないだけでなく、まったく正反対の情報にどちらを信じたら良いのかわからなくなるからこそ、このような問題が生じる原因であると考えられます。
そこで、今回はいつか自宅兼事務所を建てると決めているFPが、住宅購入希望者様を対象に家や土地の購入において、ここだけはとりあえずはじめに知っておきたいといった3つのことについてご紹介していきます。
その1 目的の家や土地の住所をメモして法務局へ向かう
最初から難しそうで面倒くさそうなことをご紹介しなければなりませんが、まずは、目的の家や土地が売主の所有物であるかどうかを確認する必要があります。
これを確認するためには、法務局へ行って目的の家や土地の登記簿を取得します。この登記簿を取得する目的は大きく2つあるのですが、内容は以下のとおりです。
1 前述したように目的の家や土地が売主の所有物であるかどうかの確認のため
2 目的の家や土地に抵当権や地上権などといった権利が付いていないか確認するため
2のように、購入した家や土地に抵当権や地上権といった権利が付いていた場合には、後々トラブルの要因になる可能性が極めて高くなるだけでなく、使用を制限されたり他の者の借金の担保として没収されたりする可能性も否めません。
目的の家や土地に権利が付帯されている場合には、その権利を「抹消登記」してから購入するようにしましょう。
また、登記簿の見方がわからない時は、自身で調べたりFPや司法書士、土地家屋調査士などといった専門家へアドバイスを求めるなどして確認することをおすすめ致します。
その2 目的の家や土地の現状を直接確認する
目的の家や土地に直接足を運んで確認し、自分の目で見て何度も確かめることも大切です。
たとえば雪国の場合は、降雪によって家の目の前の道路幅が狭くなったり、周りの環境や交通状況も大きく異なりますので、季節や時間帯、平日や休日などによってどのような変化があるのかについても、直接確認することが大切です。
また、注文住宅を建築する場合で土地と建物を別々の不動産業者から購入するような時は、土地そのものに住宅を建築できるかどうかをしっかりと確認しておくことも重要になってきます。
これは筆者自身の経験ですが、目星の付けた土地において不動産業者が役所へ建築許可の届出確認を行っていなかったために、その土地に対する家屋の建築許可がおりないといったことがありました。
時間に余裕があったので特段問題は生じませんでしたが、早く建築したいと考えている人にとっては大きな問題になり得ます。
したがって、建築完成までの日数や時間には余裕を持っておきたいものです。私としては、住宅購入は「年単位」で計画を立てて行うことを推奨しております。
その3 目的の家や土地の取引態様を必ず確認する
不動産業者に家や土地といった不動産を紹介してもらうと、情報として「取引態様」が掲載されています。
この取引態様とは具体的に「媒介」や「仲介」などと書かれているのが一般的ですが、これらの違いを知っておくことで余計なお金を支払わなくて済む場合があります。
■媒介とは
家や土地を売りたい人(売主)と不動産業者との間で取り交わす契約のことをいいます。不動産を買いたい人(買主)の立場で説明しますと、この場合における手数料等の費用は原則として発生しません。
■仲介とは
家や土地を売りたい人(売主)と不動産を買いたい人(買主)の間に不動産業者が入って、両者の取引が円滑に進むための取引契約になります。この場合、買主が目的の不動産における売買契約を行った際、不動産業者に対して「仲介手数料(報酬)」を必ず支払わなければなりません。
このように、私たち買主側の立場に沿って考えますと、媒介と仲介には大きな違いのあることがわかります。
仲介手数料は、不動産の価格によって金額が異なるものの、消費税なども絡んでくる影響で10万円単位といった高額になる場合が一般的です。目的の不動産を購入する際には、他の諸費用が必要か否かをしっかりと確認することが重要です。
まとめ
家や土地を購入する際に知っておくべき3つの留意点として
1 目的の家や土地の登記簿を取得し所有者・権利を確認する
2 目的の家や土地の現状を直接確認する
3 目的の家や土地の取引態様(媒介なのか仲介なのか)を必ず確認する
をご紹介致しました。
これら3つの留意点を確認しておくことで、より安心な住宅購入ができることでしょう。まずは、できるところから1つずつ行動に移してみることをおすすめ致します。
PC用
関連記事
-
リバースモーゲージの基本と活用方法
いわゆる団塊の世代と呼ばれる人たちが老後を迎えていく中で、すでに年金生活を始めている高齢世代が毎日の
-
FPが教える!住宅購入前に知っておくべきお金や法律など5つのこと
住宅の購入を考え始めたものの、どこから手をつけたら良いのかわからない!そんな不安をお持ちの方も多いの
-
広がる民泊。専用の民泊保険を大手保険会社が販売。
三井住友海上火災保険が2016年11月に民泊の貸主向けの損害保険を発売します。 民泊は現在、国
-
今ある住宅を活用して老後資金を確保する3つの方法
老後の生活資金と聞いて一番に思い浮かべるのは、「公的年金」だと思います。 でも、実際には公的年金の
-
独立系FPが教える!理想の住宅を購入するために必要な3箇条とは
一生に一度の大きな買い物、それが「マイホーム購入」です。 希望に沿った運命的な不動産物件との出会い