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住宅ローンでチェックされる審査項目トップ10とその対策法を現役1級FPが伝授!

公開日: : 最終更新日:2019/01/17 住宅・住宅ローン

住宅ローンの審査項目トップ10とその対策法住宅購入を検討中の方ならご存知でしょうか?
住宅ローンを利用するには金融機関による審査があり、当然ながら審査の結果が悪ければ断られることも十分あります。

本記事では、「住宅ローンの審査基準の上位10項目とその対策法」について、ファイナンシャルプランニング事務所を経営している現役の1級FP技能士が解説します。


まずは住宅ローン審査の基本を知ろう

住宅ローンには、「事前審査(仮審査)」と「本審査」の2つの審査があります。これらの審査に通って初めて、融資を受けることができます。

一次審査である「事前審査(仮審査)」で落ちてしまった場合、その金融機関から住宅ローンを受けることはできません。また、金融機関はどこに問題があったかということを教えてくれないので、自分自身で推測し、解決できることはしておく必要があります。

審査前に、個人信用情報で確認する

住宅ローンは、ずばり長期に渡る借金です。そのため、しっかりと返してくれる信用がある人にしかお金は貸してもらえません。事前審査では、お金の信用があるかどうかを個人信用情報で確認されます。

個人信用情報では、お金の貸し借りやクレジットカード利用に関する情報、延滞情報などがわかります。審査に通るためには、割賦で購入した代金の数か月に渡る支払滞納、任意整理や自己破産をした債務整理の有無といった金融事故歴がないことが求められます。

心あたりのある人は、申し込み前に信用情報機関へ自身の個人信用情報を取り寄せてみると安心です。なお、ご夫婦で住宅ローンを申し込む場合は、配偶者の個人信用情報も併せて取り寄せるようにしましょう。

住宅ローンの事前審査にかかる期間

住宅ローンの事前審査にかかる期間は、早ければその日、遅くとも約1週間程度です。どちらかといえば、電話よりもメールによる結果通知が多い印象を受けます。

事前審査に必要な書類

事前審査に必要な書類は、金融機関によって異なりますが、おもに
・「本人確認書類」
・「収入確認書類」
・「土地の確認書類」
・「建物の確認書類」
の4つにわけることができます。

本人確認書類

住宅ローンの申込者を確認するための書類です。
・「運転免許証」
・「パスポート」
・「住民基本台帳カード」
・「健康保険証」
・「住民票」
などが当てはまります。

収入確認書類

住宅ローンの申込者の収入を確認するための書類です。
一般的には
・「源泉徴収票」
・「確定申告書」
のいずれかとなります。
会社員や公務員などは、源泉徴収票、自営業者などは確定申告書を提出するのが一般的です。

なお、その他の収入確認書類として「住民税課税証明書」「納税証明書」「給与明細書」「給与証明書」などもあります。

土地の確認書類

購入する予定の土地を確認するための書類です。
・「不動産売買契約書」
・「重要事項説明書」
・「土地の登記簿謄本」
・「公図」
・「地積測量図」
・「住宅地図」
などがあります。
いずれの確認書類も不動産業者や仲介業者が作成したり準備してくれます。

なお、事前審査の申し込みの場合は、販売チラシなどで可能な場合もあります。

建物の確認書類

建築する予定の建物を確認するための書類です。
・「工事請負契約書」
・「見積書」
・「平面図」
・「配置図」
などがあります。

必要書類は金融機関によって異なりますが、あらかじめ申し込み金融機関が指定した書類を依頼先にお願いしておく必要があります。

住宅ローンの審査項目トップ10

国土交通省が発行する「平成27年度民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書」を基に、多くの金融機関が実施している審査項目のうち上位10項目をご紹介します。

この報告書は、銀行や信用金庫などの金融機関へのアンケートをとりまとめたもので、住宅ローンの審査基準についての全体像を知ることができます。以下の10項目に問題がなければ、審査はかなり通りやすいと考えられます。

1位 完済時年齢 99.3%

ローンの返済がすべて完了する年齢のことです。住宅ローンの種類によって完済時年齢は、70歳や80歳などさまざまです。

実際問題として、年金生活をしながらの住宅ローン返済はかなり困難になると予測されます。できる限り在職中の給与や退職金で完済できるように、あらかじめ資金計画を立てておきましょう。

2位 健康状態 98.4%

住宅ローンを申し込む際には、万が一の死亡や高度障害といった返済不能リスクに対応するため、団体信用生命保険や現在加入している生命保険を活用した担保の確保を金融機関側から必ず求められます。

なお、持病や病歴があり健康状態に不安がある人も、引受基準緩和型保険に加入できれば、住宅ローンの審査に通る可能性があります。

3位 担保評価 97.8%

担保評価とは、土地や建物の不動産価値のことを指します。住宅ローンの融資条件の1つに土地や建物を住宅ローンの共同担保にすることがあります。

住宅ローンの返済が何らかの理由でできなくなった場合に、金融機関が担保とした土地や建物を差し押さえ、競売にかけることで住宅ローン債権を補填するためです。

4位 借入時年齢 97.5%

住宅ローンは長期間に渡って返済するのが一般的であるため、申し込み年齢がある程度高い場合、返済が滞るリスクが高くなると判断されます。

融資条件や資産状況にもよりますが、特に中高齢の場合は、退職や年金生活などによる収入減で返済リスクが高まるため、審査を通るのは一般的に難しくなります。このような理由から借入時年齢が重視されているのです。

5位 勤続年数 96.4%

一般的に勤続年数が長い方が転職や失業リスクが低くなり、毎月の返済を確実にできる可能性は高いと言えます。金融機関としても、勤続年数が長い人は信用が持てるため、融資しやすくなると考えることができます。

仮に転職していても「上場企業」「国家公務員」「地方公務員」など収入の安定性が高い場合には、勤続年数が短くても融資を引き受けてもらえる可能性はあるようです。とはいえ、少なくとも勤続年数「3年以上」、最低でも勤続年数「1年以上」であることが望ましいでしょう。

6位 年収 95.6%

年収は審査に通るかどうかに大きな影響を与えます。低収入や低所得だから住宅ローンが借りられないといったことではなく、あくまでも年収や所得と申し込むローン金額とのバランスが重視されます。

極端な例えですが、年収300万円で2,000万円の住宅ローン申し込みであれば、審査の対象になると考えられますが、これが4,000万円の申し込みだと、事前審査の段階で振るい落とされる可能性が高くなります。

また、金融機関の中には「年収400万円」を1つの基準としているところもありますが、共働きの場合などの「夫婦合算」や親子2世帯の「世帯合算」でも、基準をクリアしていれば認められます。

7位 連帯保証 92.6%

共働き家庭の場合、収入のある人が2人いることになり、単純に1人の場合よりも返済が滞るリスクが低くなると考えられます。金融機関側からすると、貸したお金が戻ってくる確率がより高まるため、1人で申し込むよりも審査に通りやすくなると言えます。

また、妻のみの住宅ローン申し込み、団体信用生命保険に未加入など特殊な場合においては「連帯保証人の設定」が求められる場合が多いことも押さえておきたいポイントです。

8位 金融機関の営業エリア 92.4%

金融機関の営業エリアとは、住宅ローン利用者を「地域居住者」や「地域物件」などに限定していることをいい、主に地方銀行や信用金庫で多く見られます。

都市銀行やその他の金融機関ではあまり見られない審査項目でありながら、第8位に選ばれていることから、地元の地方銀行や信用金庫が重視する審査項目とも考えられます。

9位 融資可能額 90.7%

融資可能額とは、金融機関側が住宅ローン申込者に対して融資できる範囲内の金額のことです。

そのため、収入に対して大きな金額の住宅ローンを申し込んだとしても、審査は通りにくくなってきます。

金融機関によって融資可能額の基準は異なりますが、利息収入で儲けている状況を鑑みますと、申し込まれた金額に対して極端な懸念がなければ、融資は実行されやすい考えることができます。

10位 返済負担率 87.4%

返済負担率とは、住宅ローンを含めた年間の返済金額が、収入に対してどのくらいの割合を占めているかを表す比率のことです。

なお、カードローンやフリーローンといった名目のお金を借りている場合、審査に通る可能性は低くなります。これらのローンは、お金の使い道が自由であるため、不明確な使い方をされると判断され、融資が慎重になります。

この他、自動車ローンなど、借入の目的がはっきりとしているローンも含めて返済負担率が算出されます。

余談ですが、収入に対して住宅ローンの比率が30%を超えてしまうと、毎月の返済がかなり苦しくなると言われています。

住宅ローンの審査をクリアするための対策法

住宅ローンの審査を確実にクリアするには、事前の準備が大切です。ここからは、その対策法について解説します。

家計全体の「資金計画」をしっかりと立てる

住宅ローンの審査では、お金を貸す金融機関側に「この人なら貸しても大丈夫」と思ってもらう必要があります。

まずは、「いくら借りられるのか」ではなく「いくらならローンを返していけるのか」を考えたうえで、住宅の購入資金を検討しましょう。

その際、月々の返済額だけでなく、固定資産税や火災保険料といった住宅を維持していくためのランニングコストも考慮する必要があります。

住宅購入では大きなお金が動くため、子どもの教育費、老後の生活資金、貯金、趣味など、家計全体から見た資金計画を立てることが大切です。

住宅ローンの申し込みをする前に、ファイナンシャルプランナーにライフプランニングや住宅ローンの相談をし、将来におけるお金の流れをシミュレーションしておくのもおすすめです。

できる限り頭金を用意しておく

一昔前まで住宅ローンの融資条件には、「購入金額の90%まで」といったものがあり、購入金額のすべてを融資してもらうことはできませんでした。

それが現在では、住宅購入金額の全額を融資してもらえたり、十分な頭金があれば融資金利の引き下げが受けられる優遇制度を取り扱っている場合なども見受けられるようになりました。

時代が変わったとは言え、できる限り十分な頭金を用意しておくことは、お金を融資する金融機関側にとって大きなプラス要因になることはもちろん、ローンを受ける側にとってもプラスであると言えます。

カードローン、フリーローン、キャッシングなどは事前に返済しておく

先に解説したように、住宅ローンの事前審査において、カードローン、フリーローン、キャッシング、消費者金融からの借入のほか、自動車ローンや分割払いのショッピングなどにおける一定期間の信用情報履歴は、申し込みをした金融機関にすべて網羅されることになります。

そもそも年収に対して借入金額が3分の1以上ある場合は、「総量規制」という法令に抵触するため、本審査までたどり着くことはありません。これは、どの金融機関においても共通事項となっています。

カードローンやフリーローンなどの借入金は事前に返済しておくことが望ましいでしょう。

住宅ローンの3要素をきちんと理解しておく

一般的に住宅ローンの金額は自分で決めますが、「金利」「返済方法」「利率」の選び方によって返済金額は異なります。これら3つの要素の特徴をしっかりと理解して申し込まないと、将来、返済が滞ってしまうことも考えられます。

金利には、代表的なものに「変動金利」と「固定金利」があります。変動金利は、固定金利に比べて利率が低いものの、金利が変動するため、将来の金利が上昇するリスクを伴います。

一方、固定金利は、変動金利に比べて利率が高いものの、金利の変動が発生することがないため資金計画が立てやすい特徴があります。

返済方法では、「元利均等返済」と「元金均等返済」が代表的です。元利均等返済は、毎月の返済金額が常に一定という特徴があります。

元金均等返済は、毎月の返済金額が異なり、返済当初は大きな返済金額を求められますが、トータルで支払う金額は元利均等返済よりも少なくてすみます。

これらの組み合わせは、住宅ローンを選ぶときに自由に決められますが、それぞれの特徴を理解しておくことが大前提となります。

両親や祖父母の資金援助を有効活用する

住宅を購入する際、両親や祖父母から資金援助を受けることができるのなら、これほど効果的な方法はありません。準備できる頭金が増え、住宅ローンの申込金額が少なくなれば、より審査にも通りやすくなると考えられます。

また、親子や親族間のお金の貸し借りでは、金利が限りなくゼロに近くてすむため、総返済金額もすべてを住宅ローンで申し込んだ場合に比べて少なくすることができます。

さらに、両親や祖父母からの資金援助は、住宅購入における自己資金の増加と考えられることから、住宅ローンの融資基準が緩和され、金利が優遇される場合があります。

この効果が得られれば、住宅ローンの総返済金額がさらに少なくさせることができ、正に一石三鳥の効果が得られるといっても過言ではありません。

まとめ

本記事で取り上げた住宅ローンの審査基準における上位10項目で参考にした、国土交通省が毎年発行している「平成27年度民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書」ですが、1年前の平成26年度の結果と比べると、重要視する結果が大きく変化していることがわかりました。

時代の流れにしたがって、求められる条件も刻々と変化していきます。失敗しない住宅購入、そして適切な住宅ローンを組むためにも、可能な限りファイナンシャルプランナーなどの専門家と一緒に住宅購入計画を立てられることをおすすめします。

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