自助努力が支払保険料を割安にする時代
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自動車保険

昨今、自動車保険の一種でテレマティクス保険が話題となっています。テレマティクス保険は自動車に小型の機器を取り付け、運転のデータがリアルタイムに保険会社へ送信される仕組みです。安全運転を行っている場合、支払保険料が割引になるといった保険で欧米などでは多く利用されています。
世界の保険事情を見ていくと損害保険だけではなく生命保険においても支払保険料が割引される仕組みとなっています。現在、当たり前に保有している携帯電話や話題のウェアラブル機器を用いて生活習慣を支払保険料に反映させる動きも見られます。
保険会社によって支払保険料に違いはあるものの、日本では原則として性別や年齢によって一律に保険料が決定される仕組みになっており、自助努力で支払保険料を削減できる仕組みにはなっておりません。しかしながら、世界の例を見るように、日本でも同様の動きが見られる事は吉報だと思いますし、何よりも面白い仕組みだと感じております。FPという専門家の立場から見ても保険相談者様への有効な選択肢としてお勧めできると確信しています。
そして保険における公平性は、このようなきめ細やかな情報を加味して決定されるべきであると考えます。努力はいつか報われるという言葉がありますが、支払保険料の決定にあたり、健康管理に気を使っている人が健康管理に気を使っていない人に比べて生命保険の支払金額が少なくなる事は、より合理的であり加入者が納得できるのではと感じます。
本当の公平性とはこのような事を言うと筆者は感じますが、皆様はどのように感じますか?
(以下は日経新聞からの一部抜粋記事です)
フランスのアクサ、保険にビッグデータ活用
仏保険大手アクサがビッグデータを活用した保険商品やサービスの開発を進めている。小型の機器を使って車の運転や歩数のデータを取り、安全運転や健康維持に努めていれば保険料を割り引く。欧州で始めており、日本でも数年内に導入を検討する。
ビッグデータの活用で先行するのは自動車保険だ。2014年にスイスで販売を始めた若者向けの商品は、急な発進やブレーキ、急ハンドルなどのデータを取り、運転のうまさを3段階で評価する。最高の三つ星と認定されると、保険料を25%割り引く。
日本でもアクサ損害保険が車のビッグデータ解析を手掛けるベンチャー企業、スマートドライブ(東京・渋谷)と組んで商品開発を進めている。
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