損保各社の収保が改善傾向。保険の値上げで。
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自動車保険
損保大手の2014年度の国内保険料収入が前年度比2.8%増収と発表されました。
保険代理店に勤務し、少なからず損保業界と関わっている身としては複雑な思いがあります。
増収は会社としては良いことだとは思いますが、保険会社は増収が経営努力の結果だけではないことを忘れてはいけないと思うのです。
増収の一因に自動車保険や火災保険の保険料値上げがあります。
算定結果の上とは言え、契約者の経済的負担が大きくなっているのです。
前年と同じ保険内容で加入しようと思うと保険料が高くなりますし、保険料を抑えようと思うと補償内容を見直すことが必要にもなってきます。
また、一方的に保険料を改定しながら、保険料アップの説明は代理店任せの感が否めません。
保険料がどうして値上がりしたのか説明しすんなりと納得いただければいいのですが、説明する段にどうしても値上げが悪いと思ってしまい、ついつい「すみません。」と低姿勢になってしまうのも事実です。
代理店の評価ランクは収入保険料によるところが大きく、某損保会社は前年比5%アップしないと前年と同じ評価とは見なさないと言っています。
当然、評価ランクが下がれば手数料も下がるのです。
古株の代理店は維持するだけでも大変になってきます。
保険料収入で損保会社や代理店を評価するのには、素直に首を縦に振れません。
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損保大手の14年度、保険料収入2.8%増 値上げ効果など(日経新聞より一部抜粋)
大手損害保険3グループの2014年度の国内保険料収入(速報値)が6日出そろい、合計7兆4041億円と前年度比2.8%増えた。増加は6年連続。主力の自動車保険が値上げ効果などで堅調だったほか、昨春の消費増税に伴う住宅の駆け込み需要の影響で火災保険の伸びも目立った。
MS&ADインシュアランスグループホールディングス、東京海上ホールディングス、損保ジャパン日本興亜ホールディングスの3グループ傘下の主要損保の保険料収入を集計した。保険料全体のおよそ半分を占める自動車保険は3.6%増の3兆4326億円だった。採算改善に向け、各社が14年度に自動車保険料を0.9~2.5%引き上げたことが寄与した。
火災保険は6%増の1兆1992億円だった。個人が消費増税前に契約した住宅の引き渡しが14年度上期に膨らみ、火災保険の契約が伸びた。
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