保険仲介会社が11億円の所得隠し
公開日:
:
その他
いつの時代でも脱税のニュースが尽きることがありません。
日本の保険仲介会社がタックスヘイブンとペーパーカンパニーを利用した脱税で東京国税局から約11億円の所得隠しを指摘されました。
タックスヘイブンとは租税回避地と呼ばれ意図的に税金を優遇している国や地域のことを言います。
ペーパーカンパニーとは登記などの形式的な手続きを行って会社として存続してはいるものの、実際には活動していない会社のことを言い、幽霊会社などとも呼ばれます。
この2つの要素を組み合わせると、法人に限らず個人でも簡単に税金逃れをすることが可能になります。しかし、当然のことながら脱税は犯罪ですから決して行ってはならないことは言うまでもありません。
保険絡みの税金のお話で、普段私たちが自身や家族のために加入している保険などでも場合によっては税金の対象になることがあります。知らず知らずのうちに税務署から連絡があることも・・・。
たとえば、子どものための学資保険や老後のための個人年金保険などは貯蓄性の高い保険です。これらの保険は契約内容などにもよりますが、満期まで支払った場合、支払った保険料よりも受け取る保険金の方が多いので、原則としてこの差益が一時所得という所得税の対象になるのです。受取人が変われば贈与税の対象になったりもします。
仮に申告しなかったからといって脱税で逮捕などはありませんのでご心配はありません。
あくまでも脱税とは故意に税金を逃れるための悪質な行為のことを言い、申告忘れとは全く次元の違うものなのです。
~~~~◇◆◇◆~~~~◇◆◇◆~~~~◇◆◇◆~~~~◇◆◇◆~~~~
保険仲介会社が11億円所得隠し 国税局指摘
(以下、日経新聞より一部抜粋)
海外駐在の日本企業社員を対象に保険の仲介などを行う「ウェルビーマーケティングジャパン」(東京・台東)が東京国税局の税務調査を受け、2012年11月期までの7年間に計約11億円の所得隠しを指摘されていたことが9日までに分かった。
重加算税を含む追徴税額は4億数千万円。同社は修正申告し、納付を済ませたもようだ。
関係者によると、同社は租税回避地(タックスヘイブン)の英領バージン諸島に同じ名称のペーパーカンパニーを設立し、この会社名義で香港の銀行に口座を開設。取引先の大手損保に振り込ませた業務委託料を所得として申告していなかった。
PC用
関連記事
-
-
不祥事防止対策と信用取引との密接な関係について考える
日本郵便九州支社(熊本市)は元郵便局長の男性が局内の現金1億数千万円を横領した疑いがあると発表しまし
-
-
合格者が教える!FP資格取得のためのお勧め勉強法はこれ。
お金の専門家とも呼ばれるFP(ファイナンシャルプランナー)。 その需要は年々高まり、今では「FP」
-
-
冬山遭難の負担は高額。山岳保険の活用を。
年末年始も冬山での遭難のニュースが何件かありました。 捜索隊による救助活動は多くの人が出向き、何日も
-
-
ミニ保険が与える影響についての考察
毎月の支払保険料が数百円程度の少額短期保険、いわゆるミニ保険の市場が大きく広がっております。ミニ保険
-
-
認知症家族の鉄道事故の損害賠償金を補償する保険がついに登場!
三井住友海上・あいおいニッセイ同和損保より、従来より補償内容を充実させた「個人賠償特約」が販売されま