「自賠責保険」と「自動車保険」の保険料引き下げ、今後の予定とまとめ
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最終更新日:2017/03/11
自動車保険
自動車を保有しているすべての人であれば「自賠責保険」と「自動車保険」はよく知っていると思いますが、この保険料が今後引き下げられることがニュースで報じられました。
これを受けて、今回は改めて「自賠責保険」と「自動車保険」における要点をまとめて紹介していきます。
具体的な保険料の引き下げ時期や自賠責保険、自動車保険の特徴についてまとめておりますので、予備知識としてお役立ていただけましたら幸いです。
自賠責保険・自動車保険の保険料はどのやって決められているのか
自動車に関係する保険には自賠責保険と自動車保険がありますが、これらの保険料は「損害保険料率算出機構」という組織の中で基準が決定されており、この損害保険料率算出機構は国内の損害保険会社が集まった組織であるといった特徴があります。
つまり、自賠責保険や自動車保険の保険料は、それぞれの損害保険会社によって若干の違いはあるものの、大まかな基準となる保険料は損害保険会社全体で決定しているといっても過言ではないことになります。
なぜ保険料が引き下げられることになったのか
自賠責保険や自動車保険料が引き下げられることになった経緯は、自動車事故が減少したことに尽きます。
先進安全技術とも呼ばれる「自動安全ブレーキ」が普及したことによって自動車事故の事故率が低下しており、自動車保険を取り扱う損害保険会社は支払う保険金が少なくなったことから収支が安定してきている経緯があります。
最近は高齢者の自動車事故が増加しているため、一見、自動車にかかる保険料が増加しそうな印象を受ける一方で、先進安全技術が普及したことによって結果として自動車にかかる保険料が引き下げられることは、自動車ドライバーにとってみると非常にありがたいことでしょう。
保険料が安くなるのはいつから&どれくらいか
自賠責保険と自動車保険の保険料の引き下げ時期はそれぞれ異なっており、自賠責保険は平成29年4月から現在の自賠責保険料の6%から7%程度が下がる予定となっています。実際の自賠責保険料については、後述する「自賠責保険の基礎知識」で紹介していきます。
また、自動車保険の保険料は損害保険会社によって引き下げ幅は異なるものの、平成30年から最大で約10%くらい保険料が引き下げられる予定となっています。
自賠責保険の基礎知識
自賠責保険は、自動車を保有している方は「必ず加入しなければならない強制加入」となっており、補償の対象は「相手側」になります。つまり、自賠責保険から自分に対して補償されるといったことはありません。
また、自賠責保険で相手側に補償される金額はあらかじめ限度額が定められている特徴があり、詳細は以下のとおりです。
・ 死亡した場合・・・3,000万円
・ 後遺障害・・・75万円から4,000万円(障害の程度による)
・ 傷害・・・120万円
上記の補償金額は1事故について1人あたりの死傷者に対するものとなっています。
このほか、自賠責保険の保険料は、自家用自動車、軽自動車、原動機付自転車といった車種や加入年数によってあらかじめ自賠責保険料が定められている特徴があり、どの損害保険会社の自賠責保険に加入したとしても保険料は同じ金額です。
ここでは、一例として24か月(2年)ごとの自賠責保険料と仮に6%の保険料が引き下げられた後の金額(10円未満切り捨て)について以下へ紹介していきます。
・ 自家用乗用車・・・・・・・・・・・・・27,840円 → 26,170円
・ 軽自動車・・・・・・・・・・・・・・・26,370円 → 24,790円
・ 原動機付自転車・・・・・・・・・・・・9,870円 → 9,280円
・ バイク(250cc超)・・・・・・・・・・13,640円 → 12,820円
・ バイク(125ccから250cc以下)・・・14,290円 → 13,430円
平成28年12月現在 沖縄県と離島を除きます
現在の自賠責保険料の金額と引き下げ後の自賠責保険料を比較して見ますと、極端な金額の差が生じていないことがわかりますが、いままでよりも保険料負担が少なくなるに越したことはないと考えるのが自然でよいのかもしれません。
自動車保険の基礎知識
自動車保険は、自賠責保険のように加入が強制ではなく「任意」の自動車保険になり、保険会社間によって保険料が異なる特徴があります。また、相手側だけでなく契約内容によって自分の補償もされる特徴があることから、万が一のために加入している自動車ドライバーが多い保険であると考えられます。
自動車事故における損害賠償は、時として「億単位」になることもあり、自動車保険に加入しないで自賠責保険だけで自動車運転するのはあまりにも無謀な行為であると思われます。
最近では、500円を支払うとコンビニで「1日自動車保険」といったものに加入することができる時代になっていますから、普段から自動車を運転しない人やそもそも自動車を保有していない人が自動車を運転する場合などは、これらの保険に加入しておき必ず保険付帯状態で運転するように心掛けたいものです。
それが自分にとっても被害者にとっても最悪の事態を免れる結果になると考えることができます。
自動車保険料は、実際に補償される内容や補償範囲によって自動車保険料に大きな差が生じることから、自賠責保険のように保険料が定額ではありませんが、優良ドライバーであれば1年間の保険料が2万円から3万円程度でそれなりにしっかりとした自動車保険に加入できると思われます。
そのため、平成30年からの自動車保険料の引き下げのときには、数千円単位で保険料の引き下げ効果と恩恵を受けるものと予測されます。
この記事のまとめ
今回は、「自賠責保険」と「自動車保険」の保険料の引き下げのほか、これらの自動車関連の保険に対する要点をまとめて紹介させていただきました。
自動車の性能が年々進化していることもあり、燃費だけでなく負担する税金や自動車保険料まで大きな差別化が図られている時代に突入しております。
自動車を保有する時は、自動車保険など1つのものだけに特化せず、将来の維持管理についてさまざまな分野から総合的に判断するのが得策な時代になってきていると考えることができそうです。
この記事を書くにあたっての参考文献・参考書籍
・日本損害保険協会 | SONPO
・元保険会社社員が明かす得する自動車保険選び
・自動車保険の落とし穴(朝日新聞出版。著者:柳原 三佳)
・損害保険料率算出機構
PC用
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