合格者が教える!FP資格取得のためのお勧め勉強法はこれ。
お金の専門家とも呼ばれるFP(ファイナンシャルプランナー)。
その需要は年々高まり、今では「FP」としてさまざまな場面で活躍される方も増え、人気資格の一つとなっています。
この記事では、FPの資格取得を目指す人に向けて、現役ファイナンシャルプランナー(CFP・1級FP技能士)の私がFP資格取得のためのオススメ勉強法をご紹介します。
FP資格には「国家資格」と「民間資格」があります
まずは基本的なことからですが、FP資格には2種類あります。
国家資格であるファイナンシャルプランニング技能士(1~3級) と 民間資格である日本FP協会が認定するAFPおよびCFP(上級資格)です。
これらのFPの資格試験は、日本FP協会と金融財政事情研究会の2つの団体が実施しています。
「なんだか複雑」と思われるかもしれませんが、実際、私もまったく同じ思いでした。
次からは、あくまで私個人の主観ですが、FP資格の各難易度を紹介していきます。
※本記事では、ファイナンシャルプランニング技能士の資格表記を「FP技能士」に統一します。
3級FP技能士(国家資格)
難易度 ★
3級FP技能士は、日本FP協会、金融財政事情研究会どちらの主催でも受験可能で、試験内容も共通となっています。
試験は、「学科試験」と「実技試験」に分かれており、
学科試験は、60問中36問以上の正解で合格、
実技試験は、100点満点中60点以上で合格です。
余談ですが、実技試験というと何かをしなければならないイメージを持ちますが、あくまでも筆記試験であり、自分が相談された立場になった時にどのように返答するのかを回答欄から選んだり、実際に計算したりといった内容になっています。
お勧め勉強法 私はこのようにして3級FP技能士に合格した
これは3級だけに限らず、すべての級に共通して言えることですが、FP試験に臨むにあたっては、得意分野を見つけることが合格する上での近道だと思います。
得意分野があれば、そこで加点を狙えるだけでなく、苦手分野への対策に時間を割くこともできます。
FP試験は「ライフ・リタイア(社会保険)」「金融」「不動産」「リスク(保険)」「税金」「相続」の6分野から出題されますが、すべての分野でバランスよく正解する必要はありません。
学科試験では、各分野から10問ずつ合計60問が出題されます。極端な例ですが、そのうち36問以上正解すればよいため、「ライフ・リタイア」と「金融」が0問でも、「不動産」「リスク」「税金」「相続」で36問正解すれば合格となります。
また、試験に合格するためには過去問をひたすら解くことに尽きるでしょう。
実際、私は過去問題集を購入し、3回反復学習しました。最初のうちは点数が取れませんでしたが、繰り返しやることで出題傾向もつかめ、最終的にはすらすら解けるようになりました。
2級FP技能士(国家資格) AFP(民間資格)
難易度 ★★★
2級の試験は3級と比べものにならない程、難易度がアップします。
合格基準は3級と同じですが、学科試験が3択から4択になって内容もより専門性が増すため、実務に精通している人の方が有利に進められる印象を受けます。2級合格もやはり、得意分野を持っておくことがキーポイントになってくるでしょう。
なお、2級FP技能士の試験に合格することがAFP資格を取得する要件の一つとなっています。その他にはAFP認定研修を修了すること、日本FP協会に入会することが必要です。さらに、所定の年会費も発生します。
勉強法 私はこのようにして2級FP技能士に合格した
2級も3級と基本的には同じ勉強法で合格しました。実際に私が2級に合格した時は、得意分野や加点するための分野を4つ作り、苦手分野は最低限取れる程度に割り切って学習しました。
割り切り学習とも言われるこの方法は、FP試験のような絶対試験(〇点取れば合格という試験)にはかなり効果的ではないかと思います。
また2級に合格するには、「なんとなく」や勘といった運要素を頼りにすることは難しくなり、問われている問題を理解する実力が試されます。
3級と同じように過去問題を何度も解くことで、試験の傾向を自分なりに感じることが大切です。
3~5年分の過去問題集を一通り解いた時に、毎回、ほぼ確実に出題される問題があることに気づき、絶対にその問題を落とさないようにしましょう。
得意分野であれ苦手分野であれ、試験の出題傾向が極端に変化することは稀です。出題傾向をしっかりと把握し、その対策をしっかりとできる人なら合格にぐっと近づけると思います。
1級FP技能士(国家資格) CFP(民間資格)
難易度 ★★★★★
1級FP技能士およびCFPは、FP資格の最上級資格であり、その難易度はかなり高いものになります。また、1級FP技能士は、日本FP協会と金融財政事情研究会では対応が異なるため注意が必要です。
日本FP協会の場合
学科試験はなく実技試験(資産設計提案業務)のみが毎年9月に筆記形式で行われます。
ただし、CFP資格審査試験にすべて合格していること、金融財政事情研究会が主催する1級FP技能士の学科試験に合格していることなど、受験するには一定の要件があります。
詳しくは協会ホームページ等でご確認ください。
金融財政事情研究会の場合
学科試験と実技試験があり、学科試験に合格した方のみ、実技試験を受験できます。
日本FP協会の実技試験と異なり、面接による実技試験があります。
なお、学科試験に合格した場合、日本FP協会実施の実技試験を受験することでも1級FP技能士の資格を取得できます。
勉強法 私はこのようにしてCFPに合格した
CFPになるためには、「CFP資格審査試験」の6課目すべてに合格する必要があります。
ここでいう6課目とは、
①ライフプランニング・リタイアメントプランニング
②金融資産運用設計
③不動産運用設計
④リスクマネジメント
⑤5タックスプランニング
⑥相続・事業承継設計
で、2級や3級で問われる分野と全く一緒になります。
試験は課目別に行われ、一度合格すると半永久的に有効であるため、「今回は2課目受験しよう」「一度に6つすべて受験しよう」など、自分のペースに合わせて受験することが可能です。
参考までに、私はFP事務所を開業しながら3年かけてすべての試験に合格しました。
なお、CFPになるためには、日本FP協会へ会員登録し、AFP認定者になることが絶対条件となっています。
勉強法 私はこのようにして1級FP技能士に合格した
1級FP技能士は、CFP資格審査試験にすべて合格した後、「学科免除」という形で日本FP協会の実技試験を受験しました。
専門的な内容が問われますが、CFP資格審査試験の難易度と変わらないため、難儀することもなく合格しました。
合格率もかなり高めであることから、ここまで勉強してきて実力が備わっている人にとっては、当たり前に合格できる試験と言えるでしょう。
これからFPを目指す皆さまへ
私は独学ですべてのFP試験に合格しました。
テキストをよく読み、過去問題を何度も何度も繰り返し学習することで結果を残すことができたと思っています。
まずは、独学をはじめ、通信教育や通学などから自分に合った学習法を見つけてください。「合格したい」という強い気持ちを持って、地道に取り組めば必ず良い結果をもたらしてくれると信じています。
PC用
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