ミニ保険が与える影響についての考察
公開日:
:
その他
毎月の支払保険料が数百円程度の少額短期保険、いわゆるミニ保険の市場が大きく広がっております。ミニ保険は支払保険料が安いだけでなく生命保険と損害保険の内容を兼ね備えているのが大きな特徴です。県民共済や都民共済と似ていると考えるとイメージが沸きやすい人も多いと思います。
ミニ保険の取り扱いは生命保険会社とは関係のない異業種からの算入が可能なため、保障される内容も様々な独自性が存在します。生命保険では保険金がおりない出産時の入院給付金や孤独死対応の保険などがほんの一例です。
筆者は専門家として生命保険相談を多数請け負っておりますが、県民共済や都民共済を含むミニ保険だけで安心している人が非常に多い事に対して警鐘を鳴らします。これらの保険は決して駄目な保険ではないのですが、それだけでは不十分です。安ければ安いなりでしかないのは保険に限らず共通している事だと考えます。だからこそ重要な事は、しっかりとした保険に加入しておく事です。
ミニ保険の独自性は今後の保険業界に大きな影響を与えると感じております。それは現在、保障がされない内容について広く多くの人に受け入れられるという事、つまりニーズに繋がると考えられるため、顧客を獲得するためにそのような保障内容を売りとした商品が発売される結果になるという事です。
ミニ保険市場が拡大する事は契約者にとってもより保障範囲が広がるきっかけになると考えます。今後の動向に注目するべき事項である事は間違いないと言えるでしょう。
(以下は日経新聞からの一部抜粋です)
ミニ保険が急拡大、異業種も続々 遭難・孤独死…きめ細かく
毎月の保険料が数百円ほどのミニ保険(少額短期保険)の市場が広がっている。3月末の保有契約は582万件と5年前の1.5倍。コンサートに行けなかった、遭難して捜索費がかさんだ、賃貸住宅で入居者が孤独死した、死後にペットの面倒をみてほしい、など補償の対象はさまざま。規制緩和を背景に異業種からの参入も相次ぎ、新たなニーズにきめ細かく対応する商品が続々と生まれている。
ネットなどで手軽に加入できる商品も多く、14年度の保険料収入は640億円と8年連続で増えた。市場規模はまだ生損保の1%未満だが、家財保険など特定の市場では存在感が出てきた。
強みは隙間市場に着目したユニークな商品だ。SBIいきいき少額短期保険(東京・千代田)は多額の補償がいらない高齢者向けに葬儀費用ほどのお金が払われる死亡保険を提供する。死亡保険金が100万円なら、60歳女性で月810円の保険料で済む。終活ブームもあり6月時点の保有契約は4万件を超えた。
ぜんち共済(東京・千代田)は知的障害者に特化した保険を販売する。本人の病気やけがのほか物を壊した場合などに対応する。障害者は通常の保険に入りにくいため、親の口コミでじわじわ広がっている。
ペット関連の保険では犬や猫が病気やけがをした場合、治療費の一部を支払う。葬祭費用が出る商品もある。アスモ少額短期保険の商品は、飼い主がなくなった場合にペットを託せる身内に死亡保険金を支払う。
PC用
関連記事
-
合格者が教える!FP資格取得のためのお勧め勉強法はこれ。
お金の専門家とも呼ばれるFP(ファイナンシャルプランナー)。 その需要は年々高まり、今では「FP」
-
介護離職者を減らすために会社が援助。三井住友海上火災保険が実施。
介護離職者が増えているというTVの特集番組を目にすることが多くなりましたよね。 私自身も親の介護もあ
-
注目浴びるドローン。ドローン保険の発売も予定。
首相官邸で見つかり、ニュースで話題になっている「ドローン」。 「ドローン」は小型無人機ということで
-
認知症家族の鉄道事故の損害賠償金を補償する保険がついに登場!
三井住友海上・あいおいニッセイ同和損保より、従来より補償内容を充実させた「個人賠償特約」が販売されま
-
結婚式のキャンセルや延期のための結婚式総合保険、販売店舗増える
冠婚葬祭には色々とお金がかかります。特に、新たな門出ということで、結婚式に費用をかける人も多いと思い