東京海上日動火災保険、海外PL保険団体制度を販売
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企業向け保険
東京海上日動火災保険株式会社は2015年7月1日より日本商工会議所の会員向けに海外PL保険の団体制度を開始することになりました。
PL保険とは生産物賠償責任保険のことを指し、海外PL保険とは、海外進出する中小企業に対して、海外での生産物賠償責任の訴訟に対するリスク対策のための保険になります。
そもそも生産物賠償責任とは、企業が生産した物や行ったサービスにより他人にケガをさせたり、他人の物を壊したりした場合に問われる損害賠償責任のことを言います。
業種によって生産物賠償責任の内容が異なりますが、たとえば、食品業界だと「食中毒を出してしまいお客様を入院させてしまった」や「商品として販売したお惣菜に異物が混入しお客様の歯を欠けさせてしまった」などがあげられるでしょう。電気メーカーだと、「購入した電化製品の不具合で出火した」など不測の事態が考えられます。
どの業種であったとしても商品や製品の不良によって相手の身体や物に対して損害を与えてしまった場合に問われるのが生産物賠償責任であり、損害賠償金額も多額になる恐れがあります。損害賠償金額によっては企業の存続が左右される問題に発展する可能性もあるでしょう。
海外においては海外の法律や裁判の判例が適用される事を踏まえると、日本では考えられない程の損害賠償金の請求も十分に考えられます。日本商工会議所の会員でこれから海外進出を検討の中小企業にとっては必須の損害保険になりそうです。
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東京海上日動火災保険、日本商工会議所の会員向け海外PL保険団体制度を発足
(以下、プレスリリースより)
東京海上日動火災保険株式会社は、日本商工会議所の会員向けに海外PL保険の団体制度(制度名称:グローバルプロテクト)を2015年7月1日から開始することといたしました。
1.背景
海外に進出する中小企業は年々増加しています。政府も「新成長戦略」において中小企業の海外展開を重要な政策課題と位置づけ、「中小企業海外展開支援大綱」に基づき積極的に支援しています。
一方、中小企業にとって海外展開はリスクと隣り合わせであり、なかには製品の品質をめぐり訴訟に発展する場合もあります。
こうしたリスクへ備え、中小企業の海外展開を支援するべく、当社と日本商工会議所は、会員企業向けに海外PL保険の団体制度を設計いたしました。
2.制度内容
(1)概要
制度名称:グローバルプロテクト
加入対象:各地商工会議所の会員事業者(事業者単位に任意加入)
保険期間:2015年7月1日から1年間(募集開始は5月から)
補償の内容:
[1]日本国外で発生した生産物に起因する対人・対物事故について、被保険者に対して損害賠償請求がなされたことによって損害に対して法律上の損害賠償金や弁護士報酬等の費用を保険金として支払います。
[2]生産物回収費用(リコール費用)も5万ドルまで自動補償します。
[3]当社が訴訟対応や示談代行等を行い、被保険者をサポートします。
(2)特長
[1]充実した補償内容
部品・原材料メーカーが国内の完成品メーカーに販売した製品が完成品に組み込まれて輸出された場合でも、追加保険料なく自動補償されるので、様々な品目で加入しやすい制度設計となっています。
また、製品の輸出を検討している中小企業は、輸出前段階において海外現地で展示会や商談会等を開催することがありますが、このときの来場者や取引先にケガ等を負わせた場合の賠償責任も補償します。
さらに、海外で製品を販売したときに、万が一その品質に不具合があれば現地当局から製品のリコールを命じられる場合がありますが、こうした場合の回収費用や廃棄費用を100万ドルまで100万ドルまでオプションとして補償します。
[2]割安な保険料水準
日本商工会議所の団体制度であるため、通常に加入するよりも大幅に割安な保
険料で加入することができます。
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