家計・生活の知恵袋
最新のお知らせ

スマートフォンでも閲覧できるようになりました!

不動産の売却所得、税金がかかるケースとかからないケース

公開日: : 最終更新日:2018/04/26 相続・継承, 税金や節税

長い人生においては、さまざまな理由から住宅などの不動産を売却する機会も訪れます。
たとえば、相続で取得した空き家や土地を売却したり、転勤などでマイホームを手放すことになったり。

この記事では、不動産を売却した場合の税金の取り扱いについてまとめました。

不動産を売却したお金は「譲渡所得」になる

マイホームや空き家などの不動産を売却したお金は、原則「譲渡所得」として所得税や住民税が課されます。

とはいえ、国税庁では譲渡所得を計算するための計算式が設けられていて、計算の結果、0円やマイナスになった場合は所得税や住民税が課されることはありません。
つまり、 税金がかからないこともあるということです。

譲渡所得の計算式

譲渡所得の計算式は、以下の通りとなります。

1.売却代金-(2.取得費+3.譲渡費用)-4.特別控除額=譲渡所得

1.売却代金

売却代金とは、不動産を売却した代金になります。
売却代金には消費税も含まれます。

2.取得費

取得費とは、売った土地や建物の購入代金、建築代金、購入手数料のほか、設備費や改良費などのことをいいます。

なお、建物の取得費は、購入代金又は建築代金などの合計額から減価償却費相当額を差し引いた金額となるため、古ければ古いほど取得費が低くなる特徴があります。

売った土地や建物が先祖伝来のものである場合、買い入れた時期が古く取得費がわからない場合は、 売却代金の5%相当額を取得費とすることが認められています。

たとえば、土地と建物を合わせて3,000万円で売却した場合、5%相当額の150万円(3,000万円×5%)を取得費とすることができます。

3.譲渡費用

譲渡費用とは、不動産を売却するためにかかった費用のことをいい、具体的には以下のようなものがあります。

・ 土地や建物を売るために支払った不動産業者に対する仲介手数料
・ 司法書士へ支払う登記費用
・ 印紙税で売主が負担したもの
・ 貸家を売却する場合の借家人に家屋を明け渡してもらうときに支払う立退料
・ 建物を取り壊したときの取壊し費用や建物の損失額 など

余談ですが、実際に土地や建物などの不動産を売却する場合には、購入希望の買主が現れたときにいつでも売却できるようにしておくため、不動産の名義を変更する相続登記などを速やかに行っておくとよいでしょう。

4.特別控除額

特別控除額とは、税金の負担を軽くするために設けられている制度のことです。
自宅を売却した時、自宅と土地を売却した時、自宅が災害でなくなってしまった時などは、3,000万円を特別に差し引きすることができます。

また、 平成28年4月1日以降からは、相続で取得した空き家を売却する場合も、一定の要件を満たすことで特別控除額が適用できるようになりました。

実際の事例をもとに計算してみましょう

譲渡所得の具体的な計算例を紹介します。

計算の前提状況は下記の通りとします。

『平成28年5月に実家に1人で暮らしていた母親が他界、土地と建物を相続。
すでに住宅を購入しているため実家の空き家管理が大変になると考えていた矢先、幸いにも実家の買い手が現れ3,200万円で売却。

すでに父親も亡くなっており、実家の購入金額は不明。
譲渡にかかった費用は50万円。
3,200万円という大きな金額で実家が売却できたのはよかったが、はたして税金はいくらかかるのかが心配。】

これを計算式に当てはめます。

3,200万円【売却代金】-(160万円【取得費:3,200万円×5%】+50万円【譲渡費用】)-3,000万円【特別控除額】=-10万円

このとおり計算結果は、-10万円となり、相続した実家を売却した結果「赤字」とみなされることになります。

つまり税金はかからず、売却代金3,200万円から譲渡費用50万円を差し引いた3,150万円はすべて手元に残るお金となります。

この具体例の場合は売却代金が3,200万円以下であれば、すべての計算結果がマイナスとなるため、売却した金額から譲渡費用を差し引いた残りがすべて自分の手元に残ることになります。

実家を相続で取得した場合、同じような状況になる人は今後大勢いるでしょう。

税金がかからずにすめば、ある程度まとまった金額が手に入ることになるため、子どもの大学費用や結婚費用をはじめ、自分たちの住宅ローンの返済などに充てることもできますね。
その場合はご両親へ心から感謝しなくてはなりません。

まとめ

本記事ではマイホームや空き家など、不動産を売却した場合における税金の取り扱いについて解説しました。

法改正によって、平成28年4月からは特別控除額が適用される枠も広がり、より多くの方の参考になるのではないかと思います。

不動産業者と売買管理契約を交わすだけでなく、税理士やFPなどの専門家へ相談し、少しでも損をしないような対策を講じてみることをおすすめします。

PC用

関連記事

贈与税の基礎知識 ~子どもへの資金援助はどこまでが贈与の対象なのか~

子を持つ親御さんは、将来の子どものために貯蓄をしている方が多いと思います。 「贈与」という言葉があ

記事を読む

【節税対策】贈与税の特例をまとめてみました。

日本では、原則として1年間に110万円を超えた贈与を受けた場合、その贈与を受けた人が贈与税を国に納め

記事を読む

提案

確定拠出年金にはない個人年金保険のメリット

「老後の年金が心配です・・・。」 30代~40代の子育て世帯のお父さん・お母さんに多い悩みの1つです

記事を読む

年末だからこそ確認したい!世帯の医療費用

所得税の還付を受ける方法の1つに「医療費控除」があります。今回はこの医療費控除を受けるために特に大切

記事を読む

【確定拠出年金の攻略マニュアル】 始め方から利益を出す鉄則まで

(この記事はかな~り長いので、少し下に表示されている目次もご利用ください。 先に要点を見たい方は、

記事を読む

PC用

社会保険と生活
SOMPOひまわり生命が糖尿病患者向けの医療保険「ブルー」を販売。その特長を解説。

SOMPOひまわり生命から糖尿病患者向けの医療保険が販売されるというニ

オーストラリアへのワーホリ。ユニケア保険って何?

英語が得意な人、手を挙げてください。 ↓ ↓ ↓ ごめんなさい

オーストラリアへのワーホリ。私がユニケア保険に加入した時の流れ

N.Y.でのテロ発生以来、保険会社は保険料値上げという、もっともな手段

相続で後悔しないために!知っておくべき3つの相続方法

「相続や相続税なんてお金持ちだけの問題」という考えはもう古い?! 平

不動産所得の税金
住宅をお持ちの方必見!地震保険の基本と、2つの加入方法

その名のとおり、地震保険は、地震によって住宅などの建物が損害を受けた場

→もっと見る

【確定拠出年金の攻略マニュアル】 始め方から利益を出す鉄則まで
【確定拠出年金の攻略マニュアル】 始め方から利益を出す鉄則まで

確定拠出年金(401k)の法律の改正が成立したことを受けて、確定拠出年金に大きな注目が集まっています。

お仕事ママ必読!産休・育休中にもらえる3つのお金とは

産休・育休制度が使えることは知っていても、長期に渡って休むとなると、気になるのはやはりお金のことではないでしょうか。

火災保険を安く出来る5つの見直しポイント!
○十万円節約!火災保険を安く出来る5つの見直しポイント!

火災保険は長ければ、数十年にわたって加入する可能性のある保険です。 見直しの結果が年間保険料にして数千円であったとしても、