自動車保険、海外に活路 あいおいニッセイ同和や損保ジャパン
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最終更新日:2017/03/11
自動車保険
ここのところ損害保険各社においては、自動車保険の収益状況の悪化による保険料の値上げが相次いでおり、ドライバーの負担は増す一方です。
しかし、国内では少子高齢化や、若者の車離れにより、自動車保険の市場そのものに頭打ち感があり、保険料を値上げしたからといって、単純に業績改善を望めるものではありません。
そこで、国内における収益の悪化を打破するため、MS&ADグループのあいおい日生同和損害保険はトヨタ自動車と組み、ロシアや東欧諸国へ進出する方針を明らかにしています。
ロシアの自動車市場は拡大の一途を辿っており、数年後には欧州最大になる見込みです。
そこに販売攻勢をかける「世界のトヨタ」と組んで、自動車の購入者にセットで自動車保険を売る形で海外進出を進めるというものです。
現地では「トヨタインシュランス」というブランドを盾に知名度の低さをカバーし、さらに自動車ローンのトヨタファイナンシャルサービスと組み、直接現地のディーラーと対応し、データを共有していくそうです。
同社は、17年度までに、海外の自動車保険料収入を現在の2倍の1000億円に引き上げたいとしています。
一方、損保ジャパンはブラジルやトルコ、マレーシアなどの保険会社を買収し、子会社化することによって、海外進出を進めています。
どちらの方法も、国内で蓄積したノウハウを生かして、閉塞感がある国内市場から、成長が望まれる海外市場へのシフトを図るという点で共通しています。
このような海外進出は今後ますます活発になり、現地の競争も激化していくことが予想されます。
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