SOMPOケアネクストが見守りセンサー導入。IT化でサービス・安心感向上を狙う。
損保ジャパン日本興亜ホールディングスは、運営する有料老人ホームに見守りセンサーなどを導入し、サービス向上と効率化を進めていく模様です。
介護業界では、入所する高齢者への虐待が度々ニュースになっており、深刻な社会問題となっておりますが、同システムは入居者の体調変化や事故防止対策などに加え、職員による虐待といった異変も速やかに発見できるシステムのようです。
入居させている家族としては安心であると言える反面、何故、虐待などが無くならないのか同じ人として不思議に感じてしまいますね。
介護職は3Kと呼ばれ、要は「きつい」「汚い」「給料が安い」といった頭文字をとっており、離職率も高い業種の1つです。一方で、個人経営で行うことができるといった特徴もあり、今や介護事業は飽和状態と言っても過言ではないでしょう。
求められているのはサービス力と安心感
個人的に最近感じることは、将来受け取る年金だけでなく介護においても貧困による大きな格差が生じている と思っています。
これについても子どもの教育環境と同様に、若い頃の自助努力が将来の年金生活や介護生活だけに留まらず、子や孫への次世代にまで影響を大きく与えてしまう原因になっていると心底感じています。
大手企業の介護サービスは、老後の介護生活を豊かにしてくれるものであると確信している一方で、やはりお金がなければこのような質の高いサービスが受けられないことも現実だと思われます。
介護サービスの進歩から私たちは改めて自身の将来や老後を考える必要性があるのではないでしょうか?
(以下は日経新聞からの一部抜粋です)
介護にIT、参入組が新風 損保ジャパンはセンサー導入
損保ジャパン日本興亜ホールディングス(HD)は介護事業強化のスピードを上げる。運営する有料老人ホームに見守りセンサーなどを導入し、サービス向上と効率化を進める。相次ぐ買収により業界2位になる同社をはじめ、大手企業が相次いで介護事業に参入している。中小事業者が多く、他産業より遅れ気味だったIT(情報技術)対応や運営の効率化にもつながりそうだ。
損保ジャパン日本興亜HDは2015年12月に居酒屋大手のワタミから介護事業の子会社を約210億円で買収。SOMPOケアネクスト(東京・大田)に社名を変更し、有料老人ホーム約110施設を運営している。3月には介護大手のメッセージもTOB(株式公開買い付け)で子会社化する予定で、ニチイ学館に次ぐ国内2位になる。
SOMPOケアネクストは老人ホームの施設の高度化を進める。居室内に見守りセンサーなどICT(情報通信技術)を導入する方針で、入居者の体調の変化などを把握しやすくする。転倒事故などの防止に加え、職員の夜間の見回り業務の軽減などにもつながると見る。16年度中にすべての入居者に行き渡るようにする。
業界で課題となっている職員による虐待などにつながる異変を速やかに発見できるシステムも構築する。これまでも入居者や家族からの苦情や要望はハガキに記入され、管理職から経営陣にまで届けていたが、時間がかかっていた。今後はデータベース化して経営トップも含めて毎日情報を共有できるようにする。
全国の保険代理店を通じた営業活動も展開する。自動車保険に加入している顧客の高齢化が進んでいることもあって、有料老人ホームを紹介しやすいと見る。現在は80%程度の老人ホームの入居率を、16年度をメドに90%以上に引き上げたい考えだ。
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