保険仲介会社が11億円の所得隠し
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いつの時代でも脱税のニュースが尽きることがありません。
日本の保険仲介会社がタックスヘイブンとペーパーカンパニーを利用した脱税で東京国税局から約11億円の所得隠しを指摘されました。
タックスヘイブンとは租税回避地と呼ばれ意図的に税金を優遇している国や地域のことを言います。
ペーパーカンパニーとは登記などの形式的な手続きを行って会社として存続してはいるものの、実際には活動していない会社のことを言い、幽霊会社などとも呼ばれます。
この2つの要素を組み合わせると、法人に限らず個人でも簡単に税金逃れをすることが可能になります。しかし、当然のことながら脱税は犯罪ですから決して行ってはならないことは言うまでもありません。
保険絡みの税金のお話で、普段私たちが自身や家族のために加入している保険などでも場合によっては税金の対象になることがあります。知らず知らずのうちに税務署から連絡があることも・・・。
たとえば、子どものための学資保険や老後のための個人年金保険などは貯蓄性の高い保険です。これらの保険は契約内容などにもよりますが、満期まで支払った場合、支払った保険料よりも受け取る保険金の方が多いので、原則としてこの差益が一時所得という所得税の対象になるのです。受取人が変われば贈与税の対象になったりもします。
仮に申告しなかったからといって脱税で逮捕などはありませんのでご心配はありません。
あくまでも脱税とは故意に税金を逃れるための悪質な行為のことを言い、申告忘れとは全く次元の違うものなのです。
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保険仲介会社が11億円所得隠し 国税局指摘
(以下、日経新聞より一部抜粋)
海外駐在の日本企業社員を対象に保険の仲介などを行う「ウェルビーマーケティングジャパン」(東京・台東)が東京国税局の税務調査を受け、2012年11月期までの7年間に計約11億円の所得隠しを指摘されていたことが9日までに分かった。
重加算税を含む追徴税額は4億数千万円。同社は修正申告し、納付を済ませたもようだ。
関係者によると、同社は租税回避地(タックスヘイブン)の英領バージン諸島に同じ名称のペーパーカンパニーを設立し、この会社名義で香港の銀行に口座を開設。取引先の大手損保に振り込ませた業務委託料を所得として申告していなかった。
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