がん治療中だと海外旅行保険に入れませんか?
公開日:
:
最終更新日:2018/10/16
海外旅行保険
がん治療中の方の海外旅行 -海外旅行保険編-
抗がん剤治療中です。
近々、海外旅行旅行に行こうと思い、海外旅行保険の加入を検討しましたが、加入を断わられました。
がん患者だと海外旅行保険に加入することは出来ないでしょうか?
日本人の2人に1人が罹患すると言われているがん。芸能人の方でも、がんを克服して復帰された方がいらっしゃいますね。
がんの治療中であっても、以前と変わらない生活が出来ている人もいるので、海外旅行に行きたいと思う方もおられると思います。そのときに心配なのが海外旅行保険への加入ですね。
今回は、がん患者でも海外旅行保険へ加入できるのか、詳しく説明します。
がん患者が海外旅行保険へ加入する方法
海外旅行保険への加入方法には主に、
①代理店での加入
②インターネットでの加入
③空港での加入があります。
それぞれの加入方法別に見てみましょう(私がオススメしたいのは②の方法です)。
加入方法その1
代理店での加入
海外旅行保険を販売している保険代理店へ出向いて加入する方法です。がん治療中であっても、個別に引き受け可能か審査してもらえます。
審査の結果次第で加入することは可能ですが、がんに関する補償は対象外になることがほとんどです。審査には数日かかることもあり、結果的に加入を断られる場合もあるので、旅行出発前に余裕を持って申し込みを済ませておく必要があります。
また、保険代理店によっては海外旅行保険の取り扱いがない店もありますので、代理店へ出向く前には必ず確認しましょう。
※東京海上日動火災では、代理店での加入で旅行期間が31日までに限り、がんに関する補償もしてくれます。
■ 東京海上日動火災の海外旅行保険
http://www.tokiomarine-nichido.co.jp/service/travel/kaigai/
加入方法その2
インターネットでの加入
PCやスマートフォンから加入する方法です。24時間いつでも加入でき、保険料も代理店加入に比べて割安です。一方で、加入審査は厳しく、医師の治療や投薬を受けている場合には加入できないのが一般的です。
ですが、がん治療中であってもインターネットで加入できる海外旅行保険が1つだけあります。AIG保険会社(旧AIU保険会社)の海外旅行保険は、旅行期間31日までであれば、がん治療中であってもインターネットで加入でき、がんに関する治療費も補償されます。
もう1つ素晴らしい点がありまして、AIGの海外旅行保険には健康な方と同じ料金(保険料)で加入できます。つまり、がんであっても割増保険料が必要ないのです。
もともとAIG保険会社の保険料は他社の保険料に比べるとやや高めになっているのですが、それでも病気で治療中の方にとってはかなりメリットが大きいと言えるでしょう(逆に健康な方にとっては病気持ちの方と同じ保険料を支払うことになる(=割高)ので、これはデメリットと言えますね)。
というわけで、ネットで手軽に加入できて割増保険料なしでガンも補償されるので、治療中の方にはお勧めです。
■AIG保険会社の海外旅行保険
https://www.aig.co.jp/sonpo
(電話サポートがあったので申し込みするときは電話で質問や確認をしながら行うと安心です。)
※32日以上の旅行の場合は選択肢1で保険代理店に相談されてみてください。対応できる保険会社が見つかるかもしれません。
加入方法その3
空港での加入
海外旅行保険には空港で加入することもいちおう可能です。
しかし空港で販売されている海外旅行保険は価格が高く設定されていて(補償内容が不必要に多すぎるので高い)、保険会社によっては加入を断られることもあります。
もしも加入不可になった場合には無保険で渡航しなければならないので、あまりお勧めできません。
出来れば出発日より前に余裕をもって、保険代理店かネット加入で海外旅行保険を契約しておきましょう。
無保険での渡航や、病気を隠しての加入は逆に危険!
無保険で海外渡航することがないよう気を付けましょう。無保険で渡航して、万が一何かがあった場合、医療費は全額負担です。日本への医療搬送が必要となれば、莫大な費用がかかってしまいます。
また、治療中であることを隠して加入することは絶対やめてくださいね。保険で使える事故だとしても、保険金支払いの前に持病の有無を調査されるので、嘘がばれると保険金が支払われなくなることもあります。お気をつけください。
まとめ:海外旅行に行くときの注意事項
出発前に医師に相談しましょう。
海外旅行へ行く前には、必ず主治医に相談し、許可をいただきましょう。許可をいただけたら、万が一のために英文診断書をもらって旅行に持っていきましょう。
服薬中の薬は忘れずに。
服薬中の薬を携行するのはもちろん、時差がある国では、服薬時間も注意しましょう。
モルヒネなどの医療用麻薬を服薬している方は、海外に薬を持っていくための薬の携帯輸出許可を取得する必要があります。
医師の診断書が必要になりますので、必ず事前に担当医に確認して許可書をもらっておきましょう(旅行先の国によっては医師の英文診断書が必要だったり、その他にも事前手続きが必要なことがありますので、あらかじめ調べておきましょう)。
現地の医療機関を確認しましょう。
出発前に、滞在場所周辺の医療機関を調べましょう。海外旅行保険へ加入すれば、保険会社と提携する医療機関ではキャッシュレスで治療が受けられます。万が一の場合に慌てないように、事前に調べておくと安心ですね。
海外旅行保険に加入しておく
上述の通り、がん治療中の方でも海外旅行保険への加入は可能です。出発前に必ず申し込みを済ませておきましょう。
食べ物・飲み物に気をつけましょう。
がんに関係ないことですが、不衛生なものを口にしないよう気を付けましょう。特に生ものや飲み水には要注意です。
無理をしない。
少しでも体調が悪いと思ったら、無理せずホテルで休みましょう。
【この記事を書くにあたって参考にさせていただいた文献】
・「海外旅行保険加入のすすめ」(外務省)
・「海外安全官民協力会議 第21回 議事録」(外務省)
・「がん疼痛治療における医療用麻薬の使用と管理のガイダンス」(厚生労働省)
・持病があっても入れる海外旅行保険
・「海外旅行医学ハンドブック」(著者:篠塚規 出版:山と渓谷社)
関連記事
関連する記事はありませんでした
Comment
とても参考になりました。
はやいうちに資料をそろえます。
癌治療中なので、入れる保険を調べています。
どうしてもスペインサッカーをそれもバルサの試合を現地で見たいのです✨
とても参考になりました。私も癌闘病中ですが、海外旅行はどうしてもいきたいと思っています。今すぐは無理でもヨーロッパ等を旅したいのです。サッカーの観戦行けること願ってます。頑張ってください。