自動ブレーキ搭載の車、自動車保険が安くなる!
2017年1月より損害保険各社では、自動ブレーキなど先進的な安全装置を搭載した自動車の保険料を平均で10%程度割り引く方針が固まったようです。これは、交通事故の防止とともに、新車販売の促進にもつなげるといった狙いがあります。
損害保険業界は、メーカー団体の日本自動車工業会(自工会)、国土交通省とともに、車種ごとの安全性能に沿って個別の割引率を決めていきますが、自動車保険料の割引において自動車の安全面機能が割引対象となるのは、2001年11月の盗難防止装置「イモビライザー」の搭載車以来、約15年ぶりとなります。
損害保険会社各社が設定している自動車保険料は、「ドライバーの等級」「保険の補償範囲」「免許の色」「補償内容の種類」など、さまざまな要素によって異なりますが、これは補償や価格の公平性を絶対的に保たなければならない保険ならではの「合理的」な仕組みです。
この度の安全装置を搭載した自動車を優遇して割引くシステムにおいても、自動車事故による大きな被害を抑制できることなどから、損害保険会社の保険金支払いにおいても利益に直接つながる効果が認められます。その分を保険契約者が負担する支払保険料へ還元するといったことを考慮すると、合理的であると思われます。
あくまでも筆者個人の見解になりますが、現状のルールでは優良ドライバーであっても自動車保険料の割引はさほど大きな変化が見られないのが現状です。
安全装置を搭載した自動車の保険料が割り引かれれば、平均で10%程度の割引だと仮定して、優良ドライバーであれば2,000円から3,000円くらいが値引きされることになると予測されます。
(以下は読売新聞から一部抜粋記事です)
自動ブレーキ搭載など安全先進車、保険料割引へ
自動ブレーキなど先進的な安全装置を搭載した自動車の保険料を、損害保険各社が2017年1月から平均10%程度割り引く方針が固まった。
交通事故の防止とともに、新車販売の促進にもつなげる狙いがある。損保業界は年明けから、メーカー団体の日本自動車工業会(自工会)、国土交通省とともに、車種ごとの安全性能に沿って個別の割引率を決める。
自動ブレーキなどを搭載した車種は「先進安全自動車(ASV)」と呼ばれる。運転席の上部に付いたカメラで前方の車を検知し、衝突を回避する富士重工業の運転支援システム「アイサイト」が代表的だ。走行車線のはみ出しを防ぐ「レーンキープアシスト」や、速度を調整しながら前方との車間距離を保つ機能なども実用化されている。
参考:過去に書いた自動車保険の記事
■SBI損保の自動車保険、プロに聞いた評価・評判をまとめてみた
SBI損保の自動車保険について保険会社社員や保険販売のプロ、ファイナンシャルプランナーの方の評価や評判をまとめています。保険料の安さがウリのSBI損保ですが、プロから見た評価はどのようになっているのでしょうか。
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