中国人向けの日本旅行保険は受け入れられるのか?
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最終更新日:2017/03/11
海外旅行保険
三井住友海上火災保険は、中国人観光客向けに日本国内への旅行で使える保険の販売を始めることが分かりました。
中国人観光客と言えば、平成27年度の流行語大賞にもノミネートされた「爆買い」が日本経済に大きな影響を与えております。本年は10日間で約1125億円もの経済効果が日本にあったと中国の統計がまとめており、規模の大きさが改めて理解できます。
中国の春節は日本の正月にあたりますが、爆買いする中国人は一般的に富裕層だと考えられます。この富裕層に対して保険を勧めるのはビジネスとして正攻法であると感じるものの、はたして加入するか否かにおいては大きな疑問を持ってしまいます。その理由は補償内容の一例にあります。
例えば、日本への旅行期間が2週間以内なら1年間は何度でも補償され、旅行中に死亡した場合には20万元(約390万円)の保険金が出るといった補償内容があります。
一般的に海外旅行中の死亡は不慮の事故が多い事を踏まえると、この不慮の事故死に対して390万円はあまりにも保険金が少ないと感じてしまうのは筆者だけでしょうか?
また富裕層だからこそ、このような小さな保険に入るとは思えないと感じてしまいます。
もう1つ気になった点は保険文化です。昨今の中国では生命保険なども含め保険に加入する傾向が増加しているという背景がありますが、この文化が根強くならないと保険を売るのは中々厳しいのではないかと感じます。
日本と同様に中国も国民皆保険を目指している様ですが、中国文化が変わればビジネスチャンスも変わってくると改めて感じます。
(共同通信より抜粋)
来日中国人向けの保険発売 三井住友海上、ネットで
三井住友海上火災保険が、中国人観光客向けに日本国内への旅行で使える保険の販売を始めることが10日、分かった。同社によると、日本の保険会社が、中国の個人向けにインターネットで保険商品を単独販売するのは初めて。
現地法人が111元(約2150円)で販売する。旅行期間が2週間以内なら1年間は何度でも補償される。旅行中に死亡した場合には20万元(約390万円)の保険金が出る。
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