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不景気だからこそ知っておきたい4つの社会保険制度

公開日: : 最終更新日:2017/03/11 社会保障や公的保険

「不景気」や「デフレ」といったマイナスの言葉が飛び交う中、今、求められることは「自助努力」と言われています。いわゆる、自分自身で対応策を見つけて備えておくといったことになりますが、本記事では不景気だからこそ知っておきたい4つの社会保険制度について解説していきます。

すでに始まっている制度から今後始まる予定の制度まで幅広く解説します。

1.厚生年金と健康保険の産休中の免除(平成26年4月1日より)

はじめに解説する「厚生年金と健康保険の産休中の免除」は、現在すでに始まっておりますが、会社員や公務員など社会保険に加入している女性が、産前産後休暇を取った場合における厚生年金保険料と健康保険料は「支払わなくともよい」ことになっています。

いわゆる「免除」されることによって、社会保険の負担を軽くし、子どもを産んだり育てたりする環境を作り出すといった大きな目的があります。この制度のおかげで出産する女性の「産前産後休暇」と「育児休業期間」における厚生年金保険料と健康保険料の免除が「確立」されることになりました。

2.遺族基礎年金の父子家庭への支給(平成26年4月1日より)

こちらもすでに始まっておりますが、遺族基礎年金は高校を卒業するまでの子どもがいる「女性」にだけ遺族年金が支給されていました。ざっくり解説しますと「女性」「子どもがいる」といった2つの条件を満たしていなければ遺族年金が支給されなかったことになります。

しかし、不景気やデフレといわれる中で、共働き世帯が増えている時代で父子家庭に遺族基礎年金を支給しないことは、不公平といわざるを得ないことになります。

このようなことから、現在は配偶者である妻が仮に先に亡くなってしまった場合でも、子どもがいる父子家庭には遺族基礎年金が支給されることになっています。これによって、共働きで収入が減った分の補填が「確立」されることになりました。

3.年金の受給資格期間が10年に短縮 消費税増税と同時期

平成27年10月に増税されるはずだった消費税の引き上げは、平成29年4月まで延期されることになっておりますが、この消費税の増税に合わせて年金の受給資格期間が10年に短縮されます。年金の受給資格期間とは、65歳から死亡するまで受け取ることができる年金の「受給権利」のことをいいます。

ざっくりと解説しますと、「国民年金を10年間納めなければ65歳から死亡するまでの年金は1円ももらえません」といったことになります(厳密には、免除期間も関係しておりますが、解説の便宜上ここでは省略します)。

平成28年6月現在、国民年金は20歳から60歳までの40年間納めなければならない「義務」になっており、先に解説した年金の受給権利を取得するためには、25年間年金を納め続けなければなりません。つまり20歳から納め続ける国民年金は、45歳ではじめて受給権利を取得できることになります。

これを消費税が増税されるタイミングに合わせて10年に短縮することで、多くの人が65歳から支給される年金の受給権利を取得することができるようになります。

一方で、支給される国民年金の金額は、納めた金額によって当然異なることになるため、冒頭で述べたように「自助努力」が必要な時代であることには変わりありません。余談ですが、2で先に解説した遺族基礎年金を受けるためには、国民年金の納付要件も関係してきます。

こちらもざっくりと解説しますと、「国民年金を納めていない人に対して遺族基礎年金は支給しない」といったことになります。公平性を考えますと当然のことです。詳しくは、日本年金機構のホームページで確認したり、直接問い合わせてみることをおすすめします。

4.パート・アルバイトの社会保険の適用拡大(平成28年10月1日より)

ここからが本記事のメインになりますが、平成28年10月1日よりパートやアルバイトに適用される社会保険の適用が拡大されます。社会保険は、大きく「労災保険」「雇用保険」「健康保険」「厚生年金保険」の4つに分けられ、労災保険のみ会社が全額保険料を負担する仕組みになっています。

また、雇用保険は、1週間の所定労働時間が20時間以上で、かつ、引き続き31日以上雇用の見込みがある場合に適用されます。

簡単に解説しますと、「長期に渡ってパートやアルバイトの採用が決まり、1週間に働く時間が20時間以上であれば、雇用保険に加入することになる」といったことになります。月々の給料から雇用保険料が天引きされていれば、雇用保険に加入していると確認することができます。

では、健康保険と厚生年金保険はいったいどのような取り扱いになるのでしょう?

平成28年10月1日より健康保険や厚生年金保険の加入対象となるパート、アルバイトの方は、まずは「大きな企業で働いていなければ対象にならない」と考えるとわかりやすいでしょう。
具体的には、健康保険や厚生年金保険に加入している人が501人以上いる会社のパートやアルバイトが対象となります。

なお、対象となる企業で働いているパート、アルバイトが以下の4つの条件すべてに該当した場合に、健康保険及び厚生年金保険に加入することになります。

1 1週間の所定労働時間が20時間以上の人(雇用保険と同じ条件)

2 月額の給料が88,000円以上の人

3 1年以上の雇用見込みがある人

4 学生ではないこと

同じ大企業で働いていた場合でも都道府県によって時間給が異なるところも多いため、首都圏で働くパート、アルバイトは健康保険や厚生年金保険の加入対象となり、地方の場合は加入対象にならないといったことも考えられます。特に「2」は時間給で大きな差が生じる要因になると考えられます。

ここまで解説して、すでにお気付きの方も多いと思われますが、中小企業で働いているパートやアルバイトは、平成28年10月1日からも何ら変わらないことになります。ただ、中小企業については、平成31年10月1日から大企業と同じような取り扱いになるかもしれないとされており、先を考えた働き方が今から大切になってくると考えられます。

まとめ

不景気だからこそ知っておきたい4つの社会保険制度をもう一度以下へ紹介します。

1 厚生年金と健康保険の産休中の免除

2 遺族基礎年金の父子家庭への支給

3 年金の受給資格期間が10年に短縮(消費税増税と同時期)

4 パート・アルバイトの社会保険の適用拡大(平成28年10月1日より)

法律は時代の流れに合わせて日々、目まぐるしく変化していきます。先に変化する法律に合わせた対応や備えをしていくことが、本当の意味での「自助努力」に結びついていくこともあると思われますが、みなさまはいかがでしょうか?

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